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「……はっ……はぁっ…はぁー…はぁ…」
死んだ、水無瀬はただの肉塊になった
殺した、私はやり遂げたのだ。水無瀬を殺し、戒を救った、助けた
殺した実感が心臓を激しく振動させ、血を全身にめぐらした
脳はアドレナリンを分泌してくる
呼吸は過呼吸気味に乱れている。しかし、私は殺人よりただただ戒の事だけを考えていた
良かった…これでもう、戒は安全
他の医者に任せれば絶対に上手くいくはず、何故なら水無瀬が出来ないだけだったのだから
あ…ははっ
どうしよう、心の底から沸き上がってくるこの衝動。人を殺したのにこみ上げてくる、きてしまう
きっと、さっき分泌されてきたアドレナリンが今更効いてきたかなんかだろう
「は……あはっ…あははははははははははははははははははははは!!!!!!」
それから、暫く私は人が変わったように笑い続けていた
お腹が痛くなるくらいに。しかしながら、ここで笑わないと戒に会いに行くとき、変な顔になってしまう
「ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははっ!!!!」
………?
ふと、瞳から熱いものが出て来ているのが分かった
…泣いているのか、私は
胸が痛い、なにがなんだかよく分からないが、ものすごく痛い
何故?私は良いことをしたのに、何故私は泣いているの?
水無瀬を殺したのを悲しんでいるのか?どうでもよかったのに?
……いや、涙じゃない。雨、雨に違いない
だから私は笑った、笑い続けた。後悔しないように
「はははははははははははははははははははは…は……は…………………」
そして遂に、笑い終えた
たっぷり十分は笑ったんじゃないかな?
笑いすぎて緩みまくった顔をあげれば
「今日は大雨…かぁ…」
いつの間にか、血は薄まっていた
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