1章

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「こ、こんにちは……」 『可愛い……』 全員が同じ言葉を漏らしていた。 だが女子生徒は全員の言葉に対して怯えている。 「先生……あたしはなぜここに連れて来られたのでしょう?」 「ふむ。 それはだな、お前には生徒会に入ってもらおうと思ったからだ」 『また拉致ったんかい!!』 また全員でツッコむ。 この先生は本当に先生なのだろうか? どう見ても横暴すぎるとしか思えない。 けれども女の子は、首を傾げて俺たちを見てから頷く。 「えっと……あたしは拉致されたんですか? それとも生徒会に入れって言われたのですか?」 「ふむ。後者が正解だ。 理解が速くて助かるぞ。 さて、それでは自己紹介から始めようか。」 先生はどこからともなく椅子を用意して、俺と女の子を生徒会室のホワイトボード側に座らせる。 そして名前を書くように促して、俺の方を見てくる。 「それでは君から聞こうか?」 「はぁ……えっと、この学園に転入することになった長瀬 隼(ナガセ ジュン)です。 よろしくお願いします」 「よろしく~」 「よろしく」 「よろしくな」 「よろしくお願いします」 全員が拍手をしてくれる。 なんだかんだで受け入れられた事に俺は嬉しかった。 前の学校では絶対にありえないだろうから……
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