1章

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「まぁこの2人が反対しても、特に恥じる成績ではないから言うがな」 「なっ、先生って本当に先生なんですか!?」 「長瀬、そんなこと言ってもいいのか?」 「うっ……」 最初の脅しを思い出して口を紡ぐ。 蟻我瀬さんはそれでも反論した。 「プライバシーの侵害です!!」 「そうだな。 そうかもしれないが、こいつらを抑えるにはそれしかないから、そんなことは知らん」 「横暴です!!」 「私の、趣味は、嫌がらせ、です」 「あたし、なんでこんな先生に捕まっちゃったんだろう……」 蟻我瀬さんは愕然としてしまった。 それをはっはと笑う先生。 もう無茶苦茶だ…… 「さて、成績だが……長瀬は全教科100点だ。 蟻我瀬は全教科95点以上の秀才。 これだけの成績があれば、上も何も言ってくる事は無いだろう」 「なっ!?」 「すごい!!」 「ほぇ~」 「やはりですか……まぁ、優良生としてこの生徒会に入れると……」 「ああ。 きっと生徒会は楽しくなるだろう。 なぁ、水谷?」 「えっ? あぁ、ど、どうかしらね!!」 「ふふ。 たまには私からのサービスだ。 それに、この2人ならばきっと学園をもっと楽しく出来るはずだ。 どうだ長瀬、蟻我瀬? 生徒会に入らないか?」 先生が笑顔で訊いてくる。 確かに魅力的な事だ。 学校の事に携われるのはいい経験になるかもしれない。 だけど、俺はまだ転入してきたばかりだ。 それに俺に仕事が務まるとは思えない。
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