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「まぁこの2人が反対しても、特に恥じる成績ではないから言うがな」
「なっ、先生って本当に先生なんですか!?」
「長瀬、そんなこと言ってもいいのか?」
「うっ……」
最初の脅しを思い出して口を紡ぐ。
蟻我瀬さんはそれでも反論した。
「プライバシーの侵害です!!」
「そうだな。 そうかもしれないが、こいつらを抑えるにはそれしかないから、そんなことは知らん」
「横暴です!!」
「私の、趣味は、嫌がらせ、です」
「あたし、なんでこんな先生に捕まっちゃったんだろう……」
蟻我瀬さんは愕然としてしまった。
それをはっはと笑う先生。
もう無茶苦茶だ……
「さて、成績だが……長瀬は全教科100点だ。 蟻我瀬は全教科95点以上の秀才。
これだけの成績があれば、上も何も言ってくる事は無いだろう」
「なっ!?」
「すごい!!」
「ほぇ~」
「やはりですか……まぁ、優良生としてこの生徒会に入れると……」
「ああ。 きっと生徒会は楽しくなるだろう。 なぁ、水谷?」
「えっ? あぁ、ど、どうかしらね!!」
「ふふ。 たまには私からのサービスだ。
それに、この2人ならばきっと学園をもっと楽しく出来るはずだ。
どうだ長瀬、蟻我瀬? 生徒会に入らないか?」
先生が笑顔で訊いてくる。
確かに魅力的な事だ。
学校の事に携われるのはいい経験になるかもしれない。
だけど、俺はまだ転入してきたばかりだ。
それに俺に仕事が務まるとは思えない。
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