Prologue I

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「そういう屁理屈はいいから、反省したらどうなの?」 「会長!! 俺は何も間違ったことは言ってません!!」 「先輩……あの時の夜の事、覚えてないんですね!?」 「梨沙ちゃん!! 覚えてるも何も知り合って3日の俺と何かある方がおかしいよね!?」 「隼くん、だからそういう嘘を言ったら、裁判官に不利な判決として取られるわよ?」 「楓さん!! まずここに裁判官はいませんし、広聴人もいませんよ!?」 「あら? 私が裁判官で、そこにいる2人が広聴人よ? それで2人はどう思うのかしら? 隼くんが犯した罪について」 「俺は罪を犯してなんかいません!!」 「隼……そんなことばっかり言っても、信じてはあげられないぜ?」 「長瀬くん……今ならまだ罪は軽くて済みますよ? 私からも頭下げるので、罪を認めましょう?」 「なんで!? まだ何も聞いてないはずの2人が何で答えられるの!? しかも俺の味方って誰もいないの!?」 「まぁ、女尊男卑の時代を呪うといいわね。 それでは判決、長瀬 隼は有罪とみなす」 「もう勘弁してくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」 私立西涼学園。 俺、長瀬 隼(ナガセ ジュン)は、この学校に転校してきてから早3日で人生初の修羅場を迎えたみたいだ。 なんでこうなっているのかなんて、俺にだってわからない。 まず、俺が生徒会に入るなんて事さえ考えたことがなかったのに…… なんで俺はこんなことになってしまったのだろうか…… 今振り返らなければ、どうしようもないような気もするので、ちゃんと振り返っておこう。 あの日の事を。 俺が転校手続きを行った日の事を……
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