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「……わざわざ、俺に構うことないのに」
「……そうはいかないだろう。お前は────」
朱に染まるあたりに、6時の鐘が響く。きっとあの歌詞どおりにカラスが山に帰る頃だ。何故かぼんやりとそんなことを考えた。
「…………なんて?」
聞こえなかった、と。普段はあんな無気力なレッドが笑う。
そんなに先々歩くから聞こえないんじゃないか。言ってやろうと一瞬思ってから、まんまとはめられてる気がして、やめた。
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