and under red

16/19
前へ
/22ページ
次へ
「……わざわざ、俺に構うことないのに」 「……そうはいかないだろう。お前は────」 朱に染まるあたりに、6時の鐘が響く。きっとあの歌詞どおりにカラスが山に帰る頃だ。何故かぼんやりとそんなことを考えた。 「…………なんて?」 聞こえなかった、と。普段はあんな無気力なレッドが笑う。 そんなに先々歩くから聞こえないんじゃないか。言ってやろうと一瞬思ってから、まんまとはめられてる気がして、やめた。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加