『最期』

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ーー休み時間ーー わいわい…… がやがや…… インパクト大で現れた傘井君は人気者になっていた。 彼の席の周りには生徒達が群がっている。 どさくさに紛れて別のクラスの生徒や、他の学年の生徒も紛れてる。 噂って強烈だなぁ~。 「モテモテだね、傘井君。 やっぱり思い出せない?」 あの集団に混ざっていたミーハーな菜緒が戻ってきてあたしに尋ねた。 「ん~……」 何度聞かれようと思い出せない。 ……というより記憶にない。 「真希はイケメンとかそういった類は興味ないからね」 苦笑いしながら菜緒は言う。 余計なお世話よね、全く。 「そういう問題じゃない気がする」 そうなのよ。 そういう問題じゃないのよ。 相手はあたしを知ってるのにあたしは知らない。 自慢じゃないけどあたしは目立たないほうだし、不自然なのよね~……。
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