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「暑い、眠い」
俺はまた学校に早く来て、眠たい目をこすりながら席に着いた。
また蝉の声が耳を突き刺す。暑苦しくて、イライラが止まらない。
この暑さがまた人が入って来るともっと暑くなると思うと憂鬱だ。
「あ、あれ、あかない……」
俺は突っ伏した首をあげる。
教室に入るための扉がガタガタと動き、か細い女の声が聞こえる。
「おかしいな……」
どうやら扉を開けたいらしい。
俺は重たい体をうかし、扉を開けてあげた。
そこには車椅子に乗った女の子がはにかんだ笑顔を見せていた。
「ありがとう」
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