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……愚痴を言っても始まらない。
ともかく、明日は動力系の切断器具を中心にリストアップした。…付着した血液も採取しておいた方がいいな…薬瓶と、スポイト……村を徘徊する様子も、データーにしておくべきだろう……それには……
「兄さん、……兄さん!」
「…あ、あぁ。なんだ?サザ」
「なんだじゃないです。いいかげん夕飯食べてください。どうせ放っておけば朝までその調子なんだから」
「夕飯ってお前……まだ2時過ぎだろう」
管理人を帰したのが昼過ぎ、それから1時間くらいしかたっていない……と、思って時計を見ると、夜の10時を回っていた。
当たり前だが、外が暗い。
「う・わー、クラ兄、今のマジ発言?それともジョーク?」
「兄さんがそんな気の利いたこと出来るわけないでしょう」
そんなに夢中になっていた自覚は無かった。ちょっとショックだった。
冷め切ったスープはそんな心をさらに冷たくしてくれた。
唐突に、思い出した言葉がある。
以前、遺跡ではしゃぐリートを叱った時に、言い返された言葉だった。
「今一番生き生きしているのは、他でもない、クラ兄だよ!!」
その時は完全否定したのだが……
今は出来そうにない。
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