向日葵のように2

小さな命

『よし、出るよ!!もう一回いきんで』

その言葉に、これでもか!!ってくらいいきんだ

『出たよー!!女の子だね』

忍先生はテキパキと処置をし、産まれたばかりの赤ちゃんを 看護師さんに手渡していた

『女の子だって!!』

ビデオを回しながらマリアは嬉しそうにあたしに目を向けた

『はい、嶺ちゃん!!もう１人いるんだからねー、まだ終わりじゃないよ!!』

『あ"…そうだった!!』

忘れてやがったのか、マリア(怒)
まぁそんなあたしも若干忘れていたのはここだけの話…

いきむ、休むを同じく繰り返し、１人目出産から10分後
男の子出産

『ヤバイ…一度で二度おいしい…』

男女の双子だった事にそんな事を呟いたマリア
何かの御菓子みたいじゃないか(汗)

処置を済まされた赤ちゃんは女の子はあたし、男の子はマリアに手渡された

『もー、ヤバイ…嶺～』

マリア号泣

終わった直後は感動よりもやっと終わったぁって気持ちの方が大きかったあたしも、流石に我が子を抱くと涙が溢れてきた

「小さいなぁ…」

潰してしまうんじゃないかってくらい小さい
でも 小さな体でしっかり強い鼓動を刻んでいた

『嶺…よく頑張ったね…ありがとね』

そう言ってマリアは口付けをくれた