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『私は嶺をとるよ』
真剣な眼差しであたしを見つめながらそう言い切った
「どうして…って聞いてもいい?」
『私はね、嶺がいるから子供が欲しいって思ったの。私にとって嶺がいなくなるなら意味がないの…いくら子供がいても。もしね?子供産むと嶺が死んじゃうって最初から分かってるんだったら、私は子供欲しいとは思わないよ。
子供はさ、養子でも出来るけど、嶺は嶺しかいないから…
まぁ勿論嶺を選ぶからには、子供から奪った人生背負う覚悟もするけどね』
マリアはそう言うと、あたしを力強く抱き締めた
いつも安心するマリアの腕の中
この人と結婚してホントに良かったと思った
「マリア?」
『んー?』
「愛してるよ」
『私も…愛してる』
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