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「うっと、あー、まずいんじゃないかな・・・?」
学ランを脱いでから数十分は経ってる、気持ち的なあれじゃなくて絶対に。
俺の腕時計はぶっこわれてるから正確な時間は分からないけど、太陽は真上から少し後ろの方へ下がってきてるみたい。
んで、なにがまずいのかって言うと、目の前の光景かな。
俺は今、ようやく森を抜けて開けたところに出たんだ。
・・・・いや、出たと思っていたんだ。
実際は、森を抜けたんじゃなくて、がけの上に出てしまったて言う方が正しい。
後ろは森だし、目の前は崖だし。
そして、崖の下には、どう見てもドラゴンと思われる生物が横たわってるじゃありませんか。
まずいよね?俺、ゲームでいうならLv1の村人Aですよ?
ラスボスとか、少なくとも中ボスクラスのドラゴンとさしで戦えるような戦力ありませんぜ?
「はぁ、うしろ、もどろうか・・・」
まぁこれでようやく確信できたことがある。
ココが異世界だって事。
それがいいことなのか悪いことなのかは分からないけど、何も分からないよりはまだましだろう。
あー、爺ちゃんにサバイバル習っておいてよかったよ。本当に。
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