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あんなことにはならなかったかもしれない。
ただこの時は二人とも余り深く考えずに部屋に入って荷物を置くと、
夕食に出かけていた。
綾子が事前にチェックしていた京料理を堪能し、
ほろ酔い加減で帰ってきた二人。
綾子は酔っ払っていることもあり、
少し期待している部分もないわけではなかったが、
浩一に襲うほどの勇気があるとは思えない。
【襲ってくるかな・・・?ちょっとどきどきしちゃうww】
そんな妄想をしながら、
「一緒にお風呂に入っちゃいます?ww」
「こらこらwww。1時間くらい出てくるから、その間にお風呂に入りなさい。」
冗談に隠れた綾子の期待に対し、
無念そうな表情をする綾子の心情を知ってか知らずか、
さっさと部屋を出て行ってしまった。
取り残された形となった綾子は、
仕方なく風呂に入ることにした。
【何よ!そりゃ襲ったりしないだろうとは思ってたけど…そんなに私って魅力ないかしら…】
もしかしたらと期待していただけに、
綾子は失望を隠せない。
浩一はきっちり1時間後に帰ってくると、
交代で風呂に入り、
そのまま寝てしまった。
早々に寝息をたてる浩一の横で、
綾子は眠れずにいた。
綾子が思っていた以上に、
体は刺激を期待していたようで、
抑えようとしても体の疼きが収まらない。
【さすがにまずいよね…。隣に本人が寝ているし…。でも家でするより興奮しちゃうかも…】
浩一が寝たことをもう一度確認すると、
綾子は下着の中に指を這わせ始めた。
【声を出さなきゃ平気よね…。あぁ…浩一さん…】
異常なシチュエーションが綾子の体を一層高ぶらせ、
いつもの数倍も感じてしまう。
【あぁ…すごい…こんなの…】
すぐにイってしまうのがもったいないとも思ったが、
我慢できるはずもなく一気に絶頂に昇り詰める。
「あぁ…」
目の前がチカチカするほどの強烈な絶頂感に、
声を抑えることができない。
いつもは1回で終わる綾子だったが、
異常なほどの興奮は1度イッたくらいでは収まらない。
ばれないように浩一に背を向けていたが、
より強い刺激を求める体の欲求に負け、
浩一の顔を見ながら刺激を続ける。
いけないことをしている背徳感が一層の興奮を煽るのか、
顔を見た瞬間全身に電流が走る。
2度、3度と立て続けに昇り詰める。
「あぁぁぁっ!いくぅ!」
声を抑えることも忘れ、
最後は叫ぶように果てると、
そのまま意識を失っていった。
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