01.君との出会い

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「笹山の隣が空席か?」 「あ、はい!」 「じゃあそこ、天城の席だから。」 天城くんか……どんな子だろ……… 私がそんな事を思っていると一人の男の子が教室に入ってきた。 黒髪で少し制服を着崩している男の子。前髪で顔は見えない。 「おぉ天城か。お前の席はそこだ。」 あの子が天城くんか! 天城くんが私の隣の席に着く。 「私笹山亜美!よろしくね!」 「……天城康太です。」 私が笑って自己紹介をすると天城くんはペコッと少し頭を下げた。 「ウチは佐藤絵美里。亜美の友達。」 「同じくあみたんの友達の杉本俊也!よろしく“地味男”!」 「………。」 後ろの2人も身を乗り出して自己紹介すると天城くんはまたペコリとお辞儀した。 これが私と康太の出会いだった。
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