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――康太side
「お前な、両親の命日だからって……遅刻はよくないぞ。」
「……すみませんでした。」
今、俺は職員室にいる。HRが終わると担任に呼び出された。予想にはしてたけどやっぱり説教か。
「まぁ、両親の事とお前の学力からして多目に見るが………」
「……ありがとうございます。」
そこで担任は何かを思い出したように「あっ。」と言った。
「そう言えば、お前の隣笹山だよな?」
「……それがなにか。」
笹山と聞いてさっき話しかけてきた隣の席の子を思い出す。
「あいつなー多分授業中うるさいと思うがうまくかわしてくれよ。」
先生はため息をついて「もういいぞ。」と俺の肩を叩いた。俺は職員室を出ようとしたが
「あ、それと天城!」
「……はい。」
呼び止められて振り返る。
「前髪長いぞ。前から言ってるが切れ。」
「…………はい。」
それだけ言うと俺は職員室を後にした。
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