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フィーーーーン
甲高い音と共に少女の左腕に光が集まる。細長い棒状の形を形成すると、光は弾け飛ぶ。
光が弾けた後の少女の腕には長大な砲身。先端下部に短いブレードが装着されたそれを、少女は機獣へと向ける。
ガガガガガガガ!
毎秒6発の勢いで少女の頭程の岩が蒼い炎を纏って吐き出される。岩の弾丸は機獣の頭部に吸い込まれるように命中し、その顎を跳ね上げさせた。
砂塵が舞い、少女の視界から機獣の姿を隠す。
ガガガガガ…………
敵の姿を完全に見失った少女は攻撃を中断し、銃口を下げて砂塵が晴れるのを待つ。
ズドン!
「うぐっ!?」
砂塵の中から機獣の腕が伸び、少女の小さな身体を打ち付ける。反応出来ずに直撃を受けた少女は宙を舞う。
「かはっ」
『グオォォォォッオ!』
受け身も取れず、地面に墜ちて滑る少女に向けて機獣はその口から巨大な炎弾を放つ。紅蓮の炎を纏った弾は立ち上がろとしていた少女に当たり、爆発を起こす。少女は再び宙を舞い、炎弾の直撃で開いた大穴の中央に頭から落下した。それでも少女は立ち上がろうとするが、周囲から砂が流れ込み、少女を埋め尽くしてしまった。
少女を排除したと確認した機獣は腕で足下を掘り、再び地面の下へ戻って行った。
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