蒼い瞳の少女

4/10
前へ
/19ページ
次へ
機獣が去り、静寂の戻った砂漠に3人の人影が近づいて来た。皆、二十代後半の男性でマシンガンを所持して先程の少女が埋まった場所に集まった。 1人が周囲を警戒し、残りの2人が地面を掘る。素手で何度も何度も砂を掻き、穴を深く掘り進めて行く。日が沈もうという時分、男性達の間に小さな歓声が上がる。少女が見つかったのだ。 2人の男性が崩れていく穴から少女を支えながら登って来た。男性が登りきった頃、既に穴は半分以上が埋まり、間一髪の脱出だった。 「まだ生きてる!急いでアジトに戻るぞ!」 「マジかよ!?何時間も埋まってたんだぞ!?」 少女を担ぎ上げた男性が見張りをしていた男性に言い、見張りの男性は驚く。しかし、少女は気を失っているものの、確かに息をしていた。 「とにかく急ぐぞ!近くに敵はいないな!?」 最後の1人、無精髭を生やした筋肉質の男性が指示を飛ばす。彼がリーダーのようで他の男性達は頷き、最初の男性が少女を背負う。 「あぁ、マッドアームも遠くに行っちまったようだ」 少女の戦っていた機獣をマッドアームと呼び、男性達はすぐに移動を開始する。2人が周囲を警戒しながら元来た方角へ進み、近くに放置していたらしきバギーに乗り込んだ。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加