全てが始まった日

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 妹の舞歌は吹奏楽部に入っている為、毎日帰って来るのは夜、弟の和也〈カズヤ〉はサッカー部所属、こいつも舞歌と同じく帰りが遅い。  二人とも今日は部活で帰りが遅い、部活に入っていない俺は朝を起きるのが当然遅く家には誰もいない。 「静かな家はいいな」  朝飯は玉子焼きとお味噌汁だけ、すぐに食べ終わった俺は玄関に向かいポストを調べる。  休日のポストを調べるのは俺の仕事だ。適当に見ていくがこれといった重要な物はなくテーブルに置こうとした時、一枚の手紙のような物が落ちた。  黒い手紙で気味が悪く見ないで置こうと思ったが宛名が俺だった為、拾い上げた。  椅子に座った桐刄は手紙の封を切り中身を取り出す。  中身は白い紙と黒いIDカードが入っていた。 
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