5739人が本棚に入れています
本棚に追加
時間が止まったかのように、見つめあった…気がしたのは、私だけだったのだろうか…
「廣瀬さんと篠崎さん、お疲れ様です」
お姉さまのひとりが声をかける。
「はい、お疲れ様」
そう答えたのは、篠崎さん。
実さんは黙ったまま、私から視線を逸らした。
グッ…
こんな皆の前だし…仕方ないのは分かっていたけど…
胸が痛い…
「こんなところで何騒いでるの?他の人に迷惑じゃないかな?さあ、解散して…ね?」
篠崎さんの極上スマイルに、お姉さま方は名残惜しそうにしながらも、駅の方へ歩き出した。
「ヤーン、イケメン3人。いい目の保養だったぁ」なんて言いながら。
確かにイケメン3人だ…などと頭の隅を掠めた言葉は、先生の言葉で吹っ飛んだ。
「…で、どっちが小万里ちゃんの彼氏?」
最初のコメントを投稿しよう!