番外編その1

6/12
前へ
/560ページ
次へ
日本に戻ることになって…抑えきれなくなった想いを、実に告白した。 お前は…気持ち悪がることなく、きちんと俺の気持ちに向き合ってくれた。 「気持ちは嬉しいです。でも…忘れられないコがいるんです。ごめんなさい…」 それだけで嬉しかった。 なのに… 「この香り、好きだって言ってたから…」 自分と同じ香水をプレゼントしてくれて… 忘れようにも忘れられなくなった。 一年後、日本でお前に再会したけど、以前にもまして冷たい表情で『氷の君』なんてあだ名までついてた。 だから…前のような友達づきあいでさえ出来なかった。 そして…気づけば、誰も寄せ付けなかったお前の側に、ひとりの女がいるようになった。
/560ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5736人が本棚に入れています
本棚に追加