番外編その2

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入籍した夜は、ふたりでお祝いをした。 ご馳走…とまではいかないけど、ちょっといい牛肉のステーキとカボチャのスープ、エビとアボカドのサラダと豆腐とブロッコリーのグラタン… あなたはシャンパン、私はノンアルコールのシャンパン風カクテルで乾杯した。 食事のあと、アルさんに頼んで作って貰った結婚指輪の交換をすることにした。 シンプルなプラチナリング… 表面は多面体のようにダイヤの形で埋め尽くされ… 内側にブルーサファイアが埋め込まれていた。 「小万里…病めるときも健やかなるときも、ずっと愛してる」 「私も、ずっと愛してます」 それから… あなたは、私の左手をとり、薬指に指輪をはめてくれた。 私も若干震える指先で、あなたの左手薬指に指輪をはめた。 見つめあい微笑むと、ゆっくりと近づき…誓いの口づけを交わした。 ドレスもベールもタキシードもない… ふたりだけの結婚式…
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