番外編その2

10/13
前へ
/560ページ
次へ
ゆっくりと時間が流れる。 こんなふうにデートするのも久しぶりだったから、すべてが楽しかった。 綺麗な所作でナイフとフォークを使う実さんを見つめる。 「小万里…どうしたの?」 私の視線に気づいた彼は、首をかしげながら見つめ返してきた。 「ん?幸せだなぁ…と思って」 見惚れていたのをごまかすように、そんなふうに言えば… 実さんの顔がみるみる赤くなった。 「…ふぇ?」 めずらしい事に驚いて、変な声が出た。 「あ…いや…俺も同じこと考えてたから…」 ほんのりと赤い顔のまま、しどろもどろに言う実さん。 ふふ…可愛い 思わず、ニンマリした。
/560ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5736人が本棚に入れています
本棚に追加