5736人が本棚に入れています
本棚に追加
ゆっくりと時間が流れる。
こんなふうにデートするのも久しぶりだったから、すべてが楽しかった。
綺麗な所作でナイフとフォークを使う実さんを見つめる。
「小万里…どうしたの?」
私の視線に気づいた彼は、首をかしげながら見つめ返してきた。
「ん?幸せだなぁ…と思って」
見惚れていたのをごまかすように、そんなふうに言えば…
実さんの顔がみるみる赤くなった。
「…ふぇ?」
めずらしい事に驚いて、変な声が出た。
「あ…いや…俺も同じこと考えてたから…」
ほんのりと赤い顔のまま、しどろもどろに言う実さん。
ふふ…可愛い
思わず、ニンマリした。
最初のコメントを投稿しよう!