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ハルキがトイレに立って行った間、アキは一人ぼんやりコーヒーを飲んでいた。
「ん…?まただ…」
アキは回りを見回した。
それはこの店に入って来た時から感じていた。
『やっぱり、誰かが私を見てる…』
アキは『誰か』の視線をずっと感じていた。
しかし、近くにはカップルに年配の女性。
他は雑誌を見ている男性。年配の男女。若い女性の三人連れ。
何れもアキの事など気にかける様子も無かった。
『私の気のせい…?』
アキがハルキと話しているとその視線はハッキリとアキの首筋辺りに感じた。
その度振り向くアキに 「どうかした?」とハルキが聞いた。
「うん…誰かが私を見てるような…」
「えっ?」
ハルキもそれとなく回りを見たが
「そんなの居ないぞ。 確かにアキは振り向きたくなる美人だけどね、カップルで居る相手を見たりはしないだろう」とハルキは笑った。
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