―夢―

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薄墨の雲に、見え隠れする僅かな月明かりの中で、アキはじっと息を殺していた。 何か得体の知れない恐怖に、アキは身体を震わせていた。 風に、目の前の草がザワザワと揺れ、その時草を踏みしめる僅かな足音がした。 アキはその音に身体を固くして身構えた。 そうしていると、やって来たのは彼だった。
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