―夢―

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アキは夢の残像を振り払うように身を起こした。 隣のベットにはまだ夫のハルキがすやすやと眠っている。 昨夜も仕事で遅かったのだろう、ハルキは軽い鼾をかいて寝ていた。 アキとハルキは結婚して一年のまだ新婚だっが、ゆっくりと二人の時間を持てたのも半年くらいで、広告デザイナーのハルキは仕事が忙しく、月の半分は深夜まで残業していた。 アキも同じ会社の経理に居るので、その忙しさも理解出来るが、流石に最近はアキも不満が溜まり始めていた。 まったくぅ、仕事と私とどっちが大事なの?! 結婚して決して言うまいと思っていた言葉が、喉元まで出そうになっていた。
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