第十一章

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  『真心君ッ!!』       バキン!!     オレに殴り掛かったほうのキメラの腕がもげた。……というより゙割れた"と言ったほうが正しいのだろうか。とにかく、キメラの腕は破壊された。   オレは立ち上がって、キメラの頭に触れた。すると、キメラの表情が見る見るうちに固まった。まるで時間が止まったみたいだった。キメラの頭からは冷気みたいなものがでている。   『さっきはやってくれたな。お返しだ!!』   オレはキメラの顔面を蹴り上げた。キメラの頭部はバラバラに砕けて地面に落ちた。   『これは!?』   翼は予想だにしない出来事に動揺が隠せないみたいで、ただただオレを見ていた。オレはそれを無視し、戦闘を続けた。   『一気にカタをつける!!』   オレは上空に意識を集中さた。そして空中に直径3メートルほどの氷の塊をいくつも作った。   『こんなデッカイ霰(あられ)は初めてだろ?化け物。』   オレはキメラの頭上にその氷の塊を降らせた。キメラ達はなす術なく、塊に潰され、全滅した。 オレは翼達のほうを振り向き、言った。     『オレの第二の術(すべ)ば変換"。対象の水の温度の単位゙℃"を゙K(ケルビン)"に変換する能力。これでやっと………戦える!!』
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