第十二章

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 30分も歩かないうちにオレ達ば白い家"に到着した。゙白い家"の前には大きな門がある。門を見た耕平が言った。   『おい。この門、デカイのはいいけど真ん中に丸い穴が開いてんぞ。これじゃ門の意味ねぇじゃねぇか。』   『………。中に入るぞ』   オレは耕平の質問には答えずそう言った。いや、答えることが出来なかった。准也の話しをすると、どうしようもない怒りが自分を飲み込んでしまいそうで怖かった。耕平は『門のデザインはバッチリだな』と軽く笑って門をくぐった。   『それにしても、外には人がいないみたいだね…。家の中で警戒してるのかな?』   翼が言う通り、広い庭には人の姿がなかった。伏兵が隠れるような場所もない。きっと家の中で待ち構えているのだろう。オレ達は家に向かって歩き出した。             ………ドサッ。
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