第十二章

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観察…。今まで相手は微動だにしていない。モーション無しで攻撃している。浜崎の目にも見えないスピード……。       吹き飛ばされていた耕平が立ち上がった。あれほど飛ばされたのに思ったほどダメージは残っていないみたいだ。   『立ち上がった?……そうか、浜崎の仕業か。ヤツが耕平の時間を早めて細胞分裂を急速に早めたんだな……。余計なことを。』   慶太のその言葉を聞いたオレはとっさに浜崎のほうを振り向いた。浜崎は耕平のほうに向かって手をのばしていた。浜崎の能力は使い方しだいで回復もこなせる。以前に浜崎が言っていたことはこの事か。   しかし、何か違和感がある。あの慶太という人物……。どこかがおかしい、どこだ?どこに違和感があるのだ? 慶太が少し馬鹿にしたように言った。   『何を立ったまま考えているんだ?攻撃する気も失せたか?』           ………わかった!!   オレは確認のため、もう少し慶太にしゃべらせるようにした。
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