第十二章

12/15
前へ
/175ページ
次へ
オレ達は先ほど歩いた道を歩いている。また山の頂上まで行き、もう一度見渡せばきっと本物の゙白い家"がみつかるはずだ。慶太との戦いでオレ達の疲労は溜まっていたがそれどころではなかった。   (……もうすぐだ。もうすぐで准也を安心させてやれるんだ。仇がとれるんだ。)   『ん?真心、どうしたんや?』   『いや…何でもない。何でもないから。』   オレ達は山の頂上に向けて足を急がせた。   頂上へ向かっている途中で何度かキメラに出くわしたが、大樹と耕平の体力はある程度回復していたのでその二人に戦闘は任せて、オレ達はスムーズに目的地へと足を進めた。       ……道のところどころにある無数の丸い穴にも気付かずに。
/175ページ

最初のコメントを投稿しよう!

114人が本棚に入れています
本棚に追加