第十二章

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 オレ達は山の頂上に到着した。どうやらここにはキメラはいないみたいである…。しかし伏兵がいないとも限らないので、オレ達は四周を警戒してふもとを見渡した。       『あったぞ!本当は東の方にあったのか…。』   ゙白い家"は東の方向、約2キロメートル先にあった。すぐにオレ達はそこへ向かおうとした。 しかし、浜崎の疲労はかなり蓄積されている様子だった。仲間の回復のために能力を使いすぎたのだろう。 ここは浜崎の体力回復が先だ。はやる気持ちを抑え、オレ達は今日ここで野宿をすることにした。オレ達は速やかにテントを立てて、食事の準備をした…………。           夜、みんなが寝静まったころ…。オレは一人、テントから出て星を眺めていた。   『…こうやって星をみるのはあの日以来だね。真心君は眠らないの?』   『翼か…。ああ、明日で全てに決着がつくんだ。寝れるわけがねえよ。』   翼は相変わらず『よいしょ』とオヤジくさくオレの隣に座った。
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