第十三章

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 オレ達ば白い家"の扉の前で止まった。あの時准也が熔かした鍵はすでに取り変えられていて新しい鍵がつけられていた。その鍵をオレ達が確認した時、大樹が一歩前へ踏み出た。   『こういう場合ならオレに任せろ。専門分野や。』   大樹はゴツゴツした右腕を思いきり振りかぶって鍵を殴った。ドゴンッという鈍い音と共に新しい鍵は砕けて地面に落ちた。これで中に入る事ができる。   ……それにしてもガードが薄すぎる。こうも簡単に中へ入っていいのだろうか?庭には誰もいない、扉には罠もない。これでは『どうぞ入ってください』と言っているようなものだ。余程この中には強力な敵がいるのだろう。゙白い家"の連中が安心して外の警備をおろそかにしてしまうほどの強敵が……。   『……ここまで来たら後戻りは出来ないな。こうなったら全力で潰しにかかるしかない。みんな、準備はいいか…。』   翼、耕平、浜崎、大樹は静かに首を縦に振った。       ……行くぞ!!
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