第十三章

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『よし、早く二階に行こうや。二人が心配や。』   浜崎は急いで二階へ上がろうとした。しかし、耕平はその気はないようだ。   『まて、ハマ。大樹はどうする?置いていく訳には行かんやろ?』   大樹は壁に寄り掛かったまま言った。   『…耕平、オレの事を心配してくれるのは嬉しいけどよう……お前、気付いとるんやろ?本当はオレ達が行かなくても勝てる…そう思っとるんやろ。』   大樹の質問に耕平はニヤリと笑って答えた。   『お前も気付いとったんか。そうや、あの2人は負けねぇよ。…いや、3人はな。』   『耕平も大樹も何の事を言いよるとや?オレにはわからんぞ。』   混乱する浜崎。そんな浜崎に対して優しく耕平は説明をした。   『ここに来る前にちょくちょぐ穴"をみたやろ?…たぶんあいつの仕業や。』   『穴…そうか!!あいつか!!でもあいつは対馬にはいないんじゃないか?』   『知らん。でもあの゙穴"は確かにあいつや。白い家の近くにも゙穴"があったけんな。家の中におるのは間違いないやろ。そしてオレ達がこれだけ暴れても来ないって事は……たぶん二階におるやろうな。』   浜崎は安心してその場に腰をおろした。   『なら心配ないな。二人共何で早く言ってくれんと?心配して損したやん。ならオレ達はここで待つだけやね。』
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