第十三章

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『まずい!!』 オレは腕に氷の盾を作り、准也の攻撃を防ごうとした。しかし…   『駄目だ真心君!!彼に触れちゃいけない!!』 遅かった…准也の攻撃はオレの盾を溶かし、そのまま左腕に鞭打を放った。オレは左腕に鞭打特有の鋭い表面的な痛みと内部への鈍い痛みを感じた。しかし、真のダメージはその後にきた。   『ぐ…ぐああああ!!』 オレの左腕が、まるで煮たぎった油をかけられたかのようにただれた。あまりの激痛にオレはその場に倒れ込んだ。 神原は狂ったように笑い、オレ達に言った。 『きゃきゃきゃ!!そんな防御じゃ駄目ですよ。翼君でも防げなかったのですよ。彼…准也君の術(すべ)ば神の手"なんですからねぇ…きゃきゃきゃ!!』   『か、゙神の手"…?何なんです、それは?』   翼の質問に神原は笑いを押し殺すように答えた。   『炎の神゙イフリート"、氷の神゙シヴァ"…それぞれを司る神の力を准也君は持っているのですよ。彼のその右手と左手にねぇ…最高傑作ですよ!!彼以上の能力者なんていない!!いるはずがないのです!!………二人ともイマイチ准也君の能力がわかってないみたいですねえ…。わかり易く言いますよ。准也君の術(すべ)ば操作"』           『゙摩擦力操作"なんですよ』
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