第二章

10/13
前へ
/175ページ
次へ
 出口まではすんなり着いた。当たり前だ。オレ達は10数年もここで暮らしていたんだ。迷うはずがない。しかし、出口には鍵がかかっていた。   後ろからは物凄い形相で大人達が追いかけて来ている。   『くそ!開けよ!開けよぉぉ!!』   叫びながら准也は、頑丈な鍵を何度も殴った。   (終わったな…)   オレはそう確信した。   『開けぇぇええ!!』   准也が最後に思いきり鍵を殴った。…その時だった。金属でできてるはずの鍵がドロドロと溶けだしたのだ。   『おい!准也!どうなってんだよ!!』   『オレが知るか!いいから外にでるぞ!』   疑問が残ったが、今は逃げる事が優先されると思い、准也と白い家の外にでた。
/175ページ

最初のコメントを投稿しよう!

114人が本棚に入れています
本棚に追加