第三章

4/10

114人が本棚に入れています
本棚に追加
/175ページ
 オレは直ぐに立ち上がって身を構えた。よく見たら人だった。声からしてたぶん男だ。周りが暗い中、それだけは確認できた。   『君はどこから来たの?もしかして迷子?』   オレは何も答えなかった。そのままファイティングポーズをとり続ける。   『ちょっとくらい答えてくれたっていいだろ?』   男がそう言って近づいた瞬間、オレは男に一歩踏み込み、ボクシングでいゔワンツー"を叩き込んだ。オレの拳は正確に男のアゴを捕らえた。   (手応えあった。終わったな。)   『そんなに怯えて、どうしたの?』   たしかにパンチは当たった。手にも感触が残ってる。でもなんで倒れないんだ!?   『くそおー!!』   でもオレは何度も男を殴り続けた。
/175ページ

最初のコメントを投稿しよう!

114人が本棚に入れています
本棚に追加