第三章

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 目が覚めるとオレはベッドに寝ていた。どうして此処にいるんだ…?昨日脱走した後、何があったんだ?……しばらく考えていると、部屋の扉が開いた。   ギィイ…   『気が付いたみたいだね。具合はどう?』   オレは急いで体を起こして警戒した。思い出した!オレはコイツと…!しかし、起こした上半身を見ると、昨日の脱走の時の傷の処置が施されていた。……どうやら敵ではなかったみたいだ。   『あんたが…やってくれたのか?』   『やっと敵じゃないってわかってくれたか。オレの名前は翼。立石 翼(たていし つばさ)。よろしく。君は?』   『オレは真心(しん)だ。苗字はない。昨日はすまなかった。いきなり殴ったりして…』   『気にしなくていいよ。それより、どうしてあんな森の中にいたの?しかも一人で…』   『信じてもらえないと思うけど……』   オレは今までの生活、昨日の出来事をすべて話した。
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