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『うぅ…気分悪りぃ。』
オレはまた車酔いと戦っていた。翼と耕平が平気でいるのが不思議でしかたがなかった。
厳原までは久田から約10分だそうだ。つまり、内院から40分かかる。はたしてオレの体はそれまで堪えられるのだろうか?
そんな危機的状況のなか、耕平がオレに話しかけてきた。
『そういや、オレの能力を言っとらんかったな。オレの能力はな、翼のと違っで無視゙をするようなでたらめな能力じゃねぇ。オレのば操作゙っていう部類にはいるんだ。』
『オレには耕平の方がタチが悪いと思うけどな。』
『そんなことねぇよ。オレの能力はな……』
ガタン!!
トランクから何かに殴られたような音がした。
『ん?なんだ?』
後部座席に座ったていたオレは後ろを確認した。トランクにはキメラが爪を立ててしがみついていた。
『…!!こいつ、いつの間に乗っかったんだ?とにかく翼!真心!車から降りるぞ!』
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