第七章

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『真心、聞こえるか…真心。』   オレを呼ぶのはだれだ?   『これは、お前の夢だよ、真心。』   オレの夢?そうか、オレは夢を見ているのか…しかし、この声…なんだか温かく、なにより懐かしい。とても安心する声だ。ずっと聞いていたい。   『今から言う事をよく聞いてくれ…施設の同僚はほとんどがまだ無事だ。安心しろ。でも、いつまた犠牲になるかわからない。急げ!真心』   何を言ってるんだ?こいつは何を知ってるんだ?一体何者なんだ。そして何でこんなに懐かしいんだ?   『早く皆を解放させてやってくれ。今のオレじゃあ、どうすることもできねぇ…今、動けるのは真心、お前だけだ。』   答えてくれ。お前は誰だ?オレの知っている人なのか?違うのか?   『愛してるぜ。真心…』       『…………ん。………しん。………………真心!!朝だぞ!いつまでも寝てんじゃねぇぞ!!』 
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