第七章

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久田から厳原までの道は内院からの道に比べれば、随分楽だった。   『おい、翼。あの白い布がクルクル回っているのは何だ?乾かしてるのか?』   港の近くで丸い筒みたいな物に布のような物がいくつも干され、クルクル回っていた。   『あれは布じゃなくでイカ"だよ。ああやって乾燥させているんだ。』   オレは厳原は不思議なところだな、と思った。   港を過ぎたところで耕平が言った。   『この辺りに浜崎がいる。もう少し真っすぐ歩いたら゙ティアラ"という建物がある。そこに奴はいつもいるはずだ。』   『そこは何をしている建物なのか?』   『……おもちゃ屋や』   『…浜崎ってのは何歳なんだ?』   『………21だ』   『………』
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