第九章

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 厳原から鶏知まではほんの20分程度らしい。オレ達は鶏知まで何も起きないことを願いながら車を走らせた。   …そんなオレ達の願いがとどいたのか、難無くオレ達は鶏知にたどり着くことができた。そして、江口 大樹が住んでいるというアパートに向かった。   しばらく車を走らせると、耕平が言った。   『あれや。あの右に見えるのが大樹の家や。』   アパートを発見したオレ達はアパートのすぐ近くに車を止め、そこから歩いて行くことにした。しかし、それにしても遠くから見てもわかるくらいに古いアパートだ。そこに人が住んでるというのが信じられないくらいだった。   オレ達はカツカツとアパートの階段を上った。そして江口 大樹が住んでいる部屋の前に立った。   ピンポーン…
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