第九章

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『大樹!大樹!オレや!耕平や!おるか?』   耕平は声を張り上げて叫んだ。インターフォンを押す意味はあったのか?しかし、何度か呼んだが反応がない。オレはこのまま待つか、周辺を探してみるか考えた。   しばらく考えていると、耕平がとんでもない行動に出た。   『とりあえず大樹がどこに行っているか、手掛かりを探すぞ。』   何と大樹の家のドアを開け、中へズカズカと入って行ったのだ。浜崎と翼も耕平に続いた。 いくら友人とはいえ、その行動はまずい。しかし、家に鍵をかけないで留守にしている大樹もなかなかの根性である。   『お…おじゃまします。』   オレは気休め程度にボソッとそう言って部屋に入った。
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