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大樹はそう言うと静かに拳を下ろした。そして、少し怒った風にオレに言った。
『お前…なぜ避けなかった。オレが能力者なのは知ってるよな?どんな能力かわからないのに敵に触れるのは良くない。
いつ能力者が本当の゙敵"として出て来るかわからないんぞ。』
そう言うと大樹はフンと鼻を鳴らして出口の方へ歩いて行った。
『おい!大樹。どこ行くんだよ?』
翼の声にも全く反応しなかった。
『大樹!聞いてんのか?大樹!!』
耕平が続いて叫ぶと大樹は立ち止まり、そして振り向かずに言った。
『こんな雑魚連れていっても、悪くて足手まとい、良くて即死や。意味がねぇ。』
『おい!誰が雑魚だよ…。』
馬鹿にされて腹の立ったオレは我慢できずに大樹にたてついた。
『オレの用件は知ってるみたいだな、大樹。でも雑魚ってのが気にくわねぇ…。なんなら今お前を潰してやろうか?』
『…面白れぇ。そういう馬鹿はキライじゃねぇぞ…。』
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