第二章

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 …………オレは昔の記憶が曖昧だ。物心がついた時にはすでに白い大きな家にいた。そこには沢山の人、みんなオレと同じくらいの歳の人だった。その沢山の人とオレは一緒に暮らしていた。ちなみに大人は10人くらいで皆白衣を来ていた。   その家の中で一日のすべての時間をつかった。学校もない、店もない。でも、不便ではなかった。必要なものは揃ってたし、食事だって決まった時間に出た。   白い家の外には大きな庭があるらしいが、家から外には行けなかった。なんでも、数年前にここの人間が5人、脱柵をしたらしい。それ以来庭には行けない。まったく…迷惑な話しだ。
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