第十一章

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『駄目だ!真心君!君のは前線で戦うような能力じゃないんだ!!』   翼がそう言ったが、オレはこの数日間で著しく成長した。大樹とも互角とはいかないがそれに近い戦いもできた。オレには前に立って戦える自信がある!!オレは翼の忠告を無視し、目の前のキメラに向かって行った。   グオォォォオオウ!!   キメラが拳を上から凄い勢いで振り落としてきた。オレはそれをギリギリでかわし、回し蹴りでカウンターを与えた。   『やったか……!?』   キメラは少し後ずさったが、ほとんどダメージを与えられてないみたいだ。キメラはそのまま振り落とした腕を振り上げた。   『……!!!』   キメラの腕がオレの腹部に直撃した。ギリギリの所でガードは出来たが、オレは5メートルほど後方へ吹き飛ばされた。   『がは!!……やりやがったな、出来損ない!潰してやる。』   オレはすぐに立ち上がろうとしたが、膝が笑ってうまく立ち上がれない。……たった一発で膝にきてしまっているのか? そういえばオレはキメラの攻撃を一度も受けた事がなかった。まさかこれほどとは…。   グオォォォオオウ!!   キメラがトドメを刺しそうと腕を振り上げた。避けれない…翼達も間に合わない。
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