君とすごした日々は…

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病院のベッドの上 そこが私の場所だった。 そこから見える景色は、いつも同じで変わることはなかった。 色のない世界…モノクロの世界で毎日、生きてきた。 そんなある日、君と出会った。 友達の見舞いに来たんだ と笑いながら言う君に 私は「うらやましい」とつぶやいた。 友達なんていらないと思っていたのに…。 私がそう言うと、君は「じゃあ、僕が君の友達になる!」 そう言った。 それから、友達が退院しても、君は病院に来てくれた。 君と友達になってから、私の世界に色がついていったんだ。 だから君と居る時は、すごく楽しくて、ずっと一緒に居れたらいいのに… そう思ってた。 だけど、急に君は来なくなった。 みんな、何も言わないで…ただ泣いていた。 それからしばらくして、体を動かすのが辛くなった。 胸も頭も痛くなって、だんだん目も見えなくなってきた…。 このまま消えてくのは嫌だよ… 君に…会いたいよ……。 遠くの方で、君が手をふっているのが見えた。 おかしいな…もう目は見えないのに…。 でも…待ってて、今…… 「待ってて、今…そっちに行くから…」 ― Happy End...? ―
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