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なんか疲れた。
「零騎、帰りたい。しんどい」
「郁月?どーしたのぉ」
全てが煩わしい、賑やかなのは好きだけど
ウルサイのは嫌い。
「郁月!!俺の話を聞けよ!」
「…黒猫」
弘人はウルサイ、すごく鬱陶しい。
…もちろん、今のはるもだよ?
「はる。俺は銀猫、黒猫はもういない」
「…っ、でも……く、ろね……」
「ねぇ、次に黒猫って呼んだら二度とはるの話は聞かない」
俺が冷たくそう言えば、はるは黙ってうつ向く。
はるは俺のお気に入りだから、出来れば嫌いたくない。
「~っ!だから、俺を無視するなよ郁月!!なんで、なんで帰ってこないんだよっ!!」
原因を作ったのはお前だよ、弘人。
もしかして自覚症状無し?
「帰ってこないって……俺は出ていったのに帰る訳ないだろ?」
「じゃあ何で出ていったんだよっ!!」
あれ?さっき言わなかったっけ?
「朔夜が浮気ばっかりして、俺を愛してくれなかったから」
無表情でそう言い切る俺に、弘人は朔夜に振り返る。
「朔夜がそんなことするわけないだろっ!」
よし、俺帰る。
絶対帰る。
俺は零騎の服を軽く引っ張る。
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