風紀委員長補佐

2/5
前へ
/42ページ
次へ
「ふぁぁ~…んにゃ、おはよ…」 「あ、おはよう郁月」 俺はぐーっと伸びをしながら、目を覚ます。 零騎が微笑みながら俺を見てくる。 …? いつもならすぐに抱き着いてくるのに… あぁ、そうか。 「零騎」 「んー?」 「俺は大丈夫だよ」 少し零騎の目が開かれる。 それからどこか不安気な笑みで、 「うん…いなくならないでねぇ?」 そう言って俺の頬に触れる。 どうして零騎が不安になるんだ。 不安なのは俺の方なのに。 大丈夫、俺は零騎に捨てられない限りはずっとそばにいるから。 「俺は零騎に捨てられるまでそばにいる」 「…ははっ、じゃあずっとそばにいてもらわないとねぇ?」 零騎の腕が俺を抱きしめる。 俺もそれに応えるために抱きしめ返す。 「にゃぁ」 「郁月はいい子だねぇ」 うん、いつもの零騎だ。 じゃあ大丈夫だ。 「よしよし、じゃあ零騎。学校行こうか」 「えー…普通このいい雰囲気でそんなこと言うのー…」 俺は零騎を押しのけ、服を脱ぐ。 「きゃー郁月大胆!」 「着替えるだけ、零騎邪魔」 「じゃまって…俺も着替えるー…」 なんですねるの。 あーちゃんとたくやんいるし学校行きたいし。 ま、いいか。  
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2224人が本棚に入れています
本棚に追加