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「ふぁぁ~…んにゃ、おはよ…」
「あ、おはよう郁月」
俺はぐーっと伸びをしながら、目を覚ます。
零騎が微笑みながら俺を見てくる。
…?
いつもならすぐに抱き着いてくるのに…
あぁ、そうか。
「零騎」
「んー?」
「俺は大丈夫だよ」
少し零騎の目が開かれる。
それからどこか不安気な笑みで、
「うん…いなくならないでねぇ?」
そう言って俺の頬に触れる。
どうして零騎が不安になるんだ。
不安なのは俺の方なのに。
大丈夫、俺は零騎に捨てられない限りはずっとそばにいるから。
「俺は零騎に捨てられるまでそばにいる」
「…ははっ、じゃあずっとそばにいてもらわないとねぇ?」
零騎の腕が俺を抱きしめる。
俺もそれに応えるために抱きしめ返す。
「にゃぁ」
「郁月はいい子だねぇ」
うん、いつもの零騎だ。
じゃあ大丈夫だ。
「よしよし、じゃあ零騎。学校行こうか」
「えー…普通このいい雰囲気でそんなこと言うのー…」
俺は零騎を押しのけ、服を脱ぐ。
「きゃー郁月大胆!」
「着替えるだけ、零騎邪魔」
「じゃまって…俺も着替えるー…」
なんですねるの。
あーちゃんとたくやんいるし学校行きたいし。
ま、いいか。
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