幽霊戦艦

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さて、取り残されたあたごらはどうなったのか!? 「目標!ビスマルク!ハープーン用意!」 米イージス艦長ハリス・ポーター大佐は言った。 「ファイヤー!」 ドン!シュワーーーン! 二発のハープーンはビスマルクめがけて飛んだ。 ドーーーン! それと同時にビスマルクも主砲を発砲した。 「来るぞ!CIWS迎撃はじめ!」 ドガガガガガガガガガ! CIWSは砲弾に猛烈な弾幕を浴びせた。 ドドドーーン! 艦の周りに大瀑布が起こる。 「ハープーン外れました!」 「ガッデム!なんで、レーダーに映らないんだ!」 艦長は吠えた。 ミサイルはレーダーで照準を合わせて発射する。 レーダーに映らないビスマルクには、予想位置に設定し発射させることになる。無論、命中率は低い。 「ハープーンが外れたようだな。」 あたご艦長島田大佐は、ビスマルクの後方で水柱が上がったのをみた。 「ミサイルは効かないようだ。主砲撃ち方はじめ!」 ドンドンドン! あたごは手動照準で発砲。 「弾着、今。」 ビスマルク後部甲板に命中し、火災が起きた。 「よし、ダメージは与えられるようだな…」 ドーーーン! ビスマルク後部主砲が発砲した。 「来るぞ!!迎撃!」 あたごは弾幕を張りながら回頭し、砲弾を避ける。 米艦も同様に主砲を撃ちながら回避運動を取る。 しかし、8門の38㎝主砲は次第に彼らを追いつめていく。 砲戦を始めて約30分。 イージス艦三隻は高速な機動力にて、未だに被弾せずに砲戦を続けている。 「くそ。これだけ浴びせてもピンピンしてやがる。」ハリス艦長は言う。 「主砲弾間もなく底をつきます!」 砲雷長が叫ぶ。 「もう一度ハープーン発射用意!」 「イェッサー!!」 「平行して、魚雷戦用意!奴にぶち込んでやれ!」 「ハープーン用意よし。」 「ファイヤー!」 ハープーンはビスマルク第二砲塔に命中。 「やったか!?」 「形状は変わりませんが第二砲塔発砲を止めました。」 「よし。雷撃よー…」 ドドドーーン 「後部甲板に被弾!」 「被害は!?」 「機関室に浸水。出力低下します。」 「まずい…このままでは我々は的になる。全速力で退避!」 ドーーーン 「敵、発砲!」 グワァーーーン! 「ノォーーーー!!」 船体は二つに折れ爆沈した。
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