両艦並ぶ

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2011年12月8日 ハワイ真珠湾海軍基地では太平洋(大東亜)戦争70周年祈念式典が行われていた。会場は、記念艦の米戦艦ミズーリである。 ハワイ現地時間7時55分に黙祷がなされ、その後米太平洋艦隊司令長官トマス・エーデン大将が、壇上に立ちこう演説した。 「70年前、我が合衆国は日本の奇襲を受け戦いを行う決意を決めました。それから4年、様々な戦いを繰り広げたが新たに現れた共通の脅威に立ち向かうべく。我々日米両国は共に戦い、その脅威に勝利し、今に至るのです。今日、あの戦争は日本が卑怯な方法で宣戦したと言う説がありますが、私がもし日本のアドミナル山本だったら似た決断をしたことでしょう。今、日米の軍隊を率いている諸君には正しい歴史や両国への敬意を忘れずに今後の活動に専念してほしいて願います。」 会場から大きな拍手が起こった。トマス提督はにこやかに答礼した。 続いて、壇上に立ったのは日本国海軍連合艦隊司令長官宮田勇祐大将である。 「私が話したいことはすでにトマス提督がすべて述べられたため、ありません。現在の日米関係は、この式典が粛々と進められていることと、日米両記念艦である、ミズーリ・大和が並んで停泊していることで明らかでしょう。 一言述べるとすれば、過去の歴史を正しく学び、両国の優秀な諸君等と共に太平洋をはじめとする安全を守っていきたいと思います。」 また、拍手が起こった。 宮田は答礼した。 今の宮田の話にあったとおり、会場であるミズーリの横には、日本海軍の代表艦として戦艦大和が停泊しているのだ。
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