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「番長連れてきましたよ~。」
部屋の中はカーテンが閉められており、電気もついていない。
隅にある茶色のソファーには
男の人がうつむいて座っていた。
「亮太。あれ絶対番長だよ!」
たぶん、俺もそうだと思う。
だって部屋にはあの人しかいないし。
「そうか…。」
こちらに顔を向けた番長は
じっと俺の顔を見た。
「似てるな。」
鋭い目をした番長がふっと笑った気がした。
「煮てる?」
そういえば、今日の夕飯はカレーだと母ちゃんが言っていた。
今、煮てる最中なのかも…。
…はっ!!番長って超能力者とかなの!?
「お前らはさがっとけ。」
「あいよ~。」
「はい。」
吉津さん達は俺の後ろに隠れていた
たにたにを連れて、部屋の外に出ていった。
「小杉亮太だな?」
「はい!小杉亮太です!!好きな色はオレンジと緑と青と…全部です!!」
「…。」
あっ!眉間のしわがひとつ増えた!!
好きな動物の方が良かったのかもな…。
「…姉がいるだろ?」
「いますよ。」
あれ?でも何で番長は知ってるんだ?
やっぱり、超能力者なのか!!
「…。」
「それがどうしたんすか?」
番長は下を向き、肩を震わせていた。
笑ってる…?
「…くくっ。」
「81!」
「くくく…くわぁっはっはっはっ!!」
「え!?何?」
「げぇへっへっへっへっ!!」
わぁ…何か楽しそうだなぁ。
俺も楽しくなってきちゃった!
「俺もその遊びにまぜてください!!
ぐへへへ…。」
「おい。亮太。」
「へへ…はい?」
「俺等の仲間になんねぇか?」
仲間?
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