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お昼を食べてぶらついて遊んで、何でもないような事やのにめっちゃ楽しかった。
「何飲む?」
カラオケボックスでメニューを広げてむーちゃんはあたしに聞く。
「え?うーん…ココア!」
「わかったココアな」
むーちゃんはフロントに電話をかけ、マイクを握る。
「今日声の出悪い方?」
「うん悪い」
声の通り方がちゃうなぁ。
「梨華歌うまなったなぁ」
むーちゃんが目を丸くして言う。
「え、そう? ちょくちょく言われるけど車の中で歌ってるからかなぁ(笑)」
前より歌が好きになったし
「……」
「……。」
どっちも曲を入れる事なく黙り込んだ。
歌は好きやけどでも…
むーちゃんの方をチラッと見るとむーちゃんと目があった。
「……。」
黙って引き寄せられて 吸い込まれるようにむーちゃんに寄り添った。
「はぁ…」
大きく息を吐く。
側にいるこの人が大切な宝物で、離れたくない。
そう思うと腕に力が入って、むーちゃんもキュッと力を込めた。
自分の鼓動とむーちゃんの鼓動とどっちが早いかわからんくなって何を言うでもなくくっついてた。
時々優しいキスが振ってきたり
温かい手がそっと撫でてくれたり…
むーちゃんの腕に力がキュッと入った。
「なぁ梨華…」
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